長期優良住宅の断熱性能について
長期優良住宅の開口部は、住宅性能表示制度における省エネ対策等級4の断熱性能を満たさなければなりません。開口部でチェックされるのは「断熱性能」と「日射遮蔽性能」の2つです。断熱性能は、年間冷暖房負荷や熱損失係数を算定する性能規定
による方法と、建具とガラスの組み合わせで対応する仕様規定のどちらかを用いて検討します。同様に、日射遮蔽性能の確認方法も夏季の熱射進入率が基準値を下回っているかを
算定する性能規定による方法と、日射遮蔽性能は開口部にひさしや軒を設置するときに出来る日影の効用も加味できるので、これらとガラスやカーテンなどの付属部品を組み合わせた
仕様既定のどちらかの方法でチェックをします。日射遮蔽性能は付属の部品次第でガラスの仕様が変わります。例えは、断熱地域区分が?に入る東京都では、真北±30度にある開口部で
付属部材なしで基準値をクリアしようとなると、ガラスの日射侵入率が0.60以下で低放射複層ガラスを使用しないと基準値をクリアできないのですが、カーテンなどの付属部材を併用
することで日射進入率の制限はなくなり、ガラスの仕様も普通複層ガラスで基準値をクリアすることができます。
開口部からの熱損失は、夏の冷房時(昼)に開口部を介して
外から家の中に入ってくる熱の割合は73%、冬の暖房時の熱が開口部を介して外へ逃げていく熱の割合は58%となっていて、かなりの割合を占めます。ですので
開口部の断熱は必須と言えます。